walks

文と写真:碇本学

うすぼんやりとした記憶の風景
どこから流れてきた君の今、現在
なんとなくメランコリック
いつもくだらないことで笑っていた頃は
遠い過去のことで
目の前の出来事にてんやわんやしてる
君も同じだろうか
なにを失ってなにを得たんだろう
不思議だね
それぞれの選択肢と可能性の先に
いつも帰り際に寄っていたコンビニは
建物はそのままでコンビニの名前が入れ替わった
ファミチキがからあげクンになったぐらい
僕の生活はさほど変わらない
変わらないのではないのかも
微細な変化の日々でよくわからないだけかな
朝起きてiPodで音楽を聴きながら散歩する
小雨が降ると嬉しくなる
地面がランダムに雨に濡れていくのが好き
すべて塗りつぶされていく その中を歩く
歩道横を走っていく車のバンパーの動き
緑道沿いの小川の中でうとうとしているカルガモ
遠くの方に見えた首都高
一緒に聴いてた曲がシャッフルで流れてきて
口ずさみながらリズムに乗って
日々の中を歩いてる